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王立宇宙軍(第二のジャポニズム 6)

山賀博之についてお話ししましょう。

山賀博之はアニメ「王立宇宙軍 オネアミスの翼」の監督です。
ここでは「オネアミスの翼」と略します。
欧米では"Royal Space Force"(王立宇宙軍)より"Wings of Honneamise"(オネアミスの翼)の方が一般的だからです。

IMG_0444.jpg

「オネアミスの翼」は1987年、山賀が24才の時に作られました。
24才!?
学生やシロウトの自主制作映画ではありません。
株式会社バンダイがスポンサーとなり制作費8億円!?(宣伝費含む)をかけて作られた超大作劇場用アニメ映画です。
地球とソックリですが細部が少しずつ違うパラレルワールドでロケットの打ち上げに挑む若者たちの青春群像劇、とでも言うべき映画です。
驚くべきはこの映画が若干24才の監督の指揮のもと、それよりもっと若いスタッフたちによって作られた、ということです。
アニメというのは実は熟練の手作業による職人たちの共同作業ですから、映画もテレビも長い経験を持つベテランによって作られています。
経験の無い若者が作れる物ではありません。
それがまず第一の奇跡。
もう一つ。
山賀監督のもとに集まった若者たちと言うのが、シン・ゴジラの樋口真嗣。
新世紀エヴァンゲリオンの庵野秀明。
エヴァ、ナディアなどで多くの人気キャラクターを作った貞本義行。
伝説のアニメ会社ゴンゾを創った村濱章司。
ゴンゾ、青の6号の前田真宏。
イラストレーター、キャラクターの赤井孝美。
宮崎駿作品をハーモニーで支えた高屋法子。
それらの才能をまとめて、スポンサーと交渉し、8億円という大金を引き出したオタキングこと評論家、著述家の岡田斗司夫。
今でこそ皆、大家ですがその時は全員が全く無名の若者だったのです。

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ゴッホ「渓斎英泉 花魁」

少し前の記事で19世紀のパリで若い無名の芸術家たちが後に世界を驚かす印象派、ジャポニズムを生み出した、と書きました。

モネがリーダー格でマネがやや年上のライバル。
ルノアール、シスレー、セザンヌ、モリゾ、ドガが次々と集まって、ゴッホとゴーギャンは一時、一緒に住むくらい仲が良くなる。
全員がお互いをよく知っていて、親しく、ライバルとして切磋琢磨し、同時にケンカし、悪口を言い合い、ゴッホとゴーギャンなどはゴッホがゴーギャンを殺す寸前まで仲が悪くなる。
美術ファン、印象派ファンなら誰でも知っている神々たちの神話です。
それとそっくりのことがこの日本でも起きたのです。
才能。
情熱。
世界に対する発信力。
「オネアミスの翼」を作った若者たちは印象派の画家たちと同じくらい良い仕事をし、印象派と同じくらい世界を驚かせたのです。
もう一度、言いますね。

印象派と同じくらい世界を驚かせたのです。

歴史は繰り返します。
しかし、それが何の繰り返しか、最初は誰にも解らないのです。
1986年。
東京の吉祥寺に集まった無名の若者たちは自分たちでも気づかないまま、世界を変えるアニメを作り、世界を変える大きなムーブメントを起こし、第二のジャポニズムを生み出してゆくのです。

そして、その若者たちの中心にいたのが山賀博之なのです。

DSC09818.jpg

何という男でしょう!?

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FC2ブログへようこそ!画家の大西信之です。日本とアメリカのファインアートとポップカルチャーに興味があります。最初は自分の仕事、ゆくゆくはその他の事柄についても取り上げていきたいと思います。

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