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ボブ・ディラン

 少々ミーハーですが、ボブ・ディラン(Bob Dylan)について書きます。

bobdylan.jpg

 最初に言っておきますが、私は音楽については全くのシロウトです(アート、現代美術の専門家です)
 ディランの曲で好きな曲、好きな詩は沢山ありますが、ここでは一本の映画について話したいと思います。

 2007年のアメリカ映画「アイム・ノット・ゼア」(I,m Not There)です。

 非常に珍しいボブ・ディランの伝記映画です(記録映画ではなく劇映画です)

 ディランがユダヤ人であること(そのために様々な差別を受けたこと)は皆さんもよくご存じでしょう。
 この映画、少年時代のディランがウディ・ガスリーに憧れ、ギターを片手に放浪の旅に出る所から始まります。

 しかし、その少年がナント黒人なのです!?

 私は最初、その少年がディランであるということが全く解らず、いつまでたってもディランが出て来ないので「ヘンだなあ」と思って観ていました(笑)
 ストーリーが進んでディランの有名なエピソードが出てきて、その少年がディランだと解った時の驚き。
 ギターも歌もうまいのですが、ディランとは似ても似つかないのです。
 一説ではユダヤ人が受けた差別を解りやすい形で表現した、とも言われていますが、却って解りにくい(笑)
 何より、ディランのファン心理としてはこのままずっと黒人のディランなのか?という映画への違和感と失望感。
 それが決して黒人差別から来る感情ではない、ということは解っていただきたい(マイルス・デイヴィスの伝記映画をうすらハンサムな白人に演られたらイヤでしょ?)

 この種の伝記映画では子供時代と大人時代では俳優が変わりますから、どうなるのだろうと思ってドキドキしながら観ていると、大人になったディランが出てきます。
 それがナント女性なのです!?
 女優がディランを演じているのです!?
 観客の予想の斜め上を行くスゴさです。
 何故、こんなヘンな演出なのか?
 しかも、無名の女優さんではありません。
 エリザベス女王(一世)の生涯を描いた「ゴールデン・エイジ」で主役を演じた名優ケイト・ブランシェットが演じているのです。
 映画ファンなら気づくはずです。
 あれ、エリザベス女王の女優さんじゃね?
 エリザベス女王が天然パーマのカツラとサングラスでボブ・ディランを演じているのです。

 人種、ジェンダー(社会的性差)、階級、あらゆる差別。

 そんなものが全てぶっ飛んでしまうくらい、すごいキャスティングです。
 この映画をボブ・ディランは公認しています。
 機会があればぜひ、ご覧になることをお勧めします。  
 
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FC2ブログへようこそ!画家の大西信之です。日本とアメリカのファインアートとポップカルチャーに興味があります。最初は自分の仕事、ゆくゆくはその他の事柄についても取り上げていきたいと思います。

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