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さよなら九段下ビル 6

 九段下ビルゆかりのピアニスト、野辺地瓜丸のコンサート・プログラム。

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 67年前に作られたとは思えないほど、モダンなデザインです。

 PS: ノンフィクション小説「美貌なれ昭和」の主人公、諏訪根自子と競演しています。

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さよなら九段下ビル 5

 桐生眞輔はこの展覧会で非常に多彩な活動をしました。

 これは「九段下ビルのお葬式」というイヴェントです。
 
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 前もって日時をブログで予告し、九段下ビルの架空のお葬式を開き、正装した参加者の集合写真を撮る、というものです。

 現代美術には独特の用語があり、この種の作品を「イヴェント」「ハプニング」などと言います。
 「イヴェント」「ハプニング」は日本人にもお馴染みのオノ・ヨーコやこのブログでも取り上げたナム・ジュン・パイクが参加していたドイツ発の「フルクサス」(FLUXUS)というグループが有名ですが、この桐生の作品は前もって告知していたので厳密には「ハプニング」とは言えないかもしれません。

 「ハプニング」はむしろこのピアノ演奏でしょう。

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 九段下ビルに古くから伝わるフランス帰りのピアニスト、野辺地瓜丸ゆかりのピアノが引き取り手が無く、製造元のヤマハピアノに引き取られてゆく際、芸大グループの加藤久美子の友人、袖林マリアナ麻衣子が突然、路上で弾き出し、道行く人達が驚き、立ち止まってピアノに聴き入っていたのは正にフルクサス流のハプニングでしょう。

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 路上でピアノを弾く袖林マリアナ麻衣子。
 

さよなら九段下ビル 4

 桐生の作品を熱心に見るフランスの地理学者、ナタリー・カヴァザン。

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さよなら九段下ビル 3

 桐生の作品が何故、優れていたかというと、彼の作品のバックグラウンドには仏教の教えがあったからです。

九段下ビル 桐生眞輔

 大西はこのブログで北大西洋美術、白人男性美術である欧米の現代美術を説明する時に敢えて、韓国のナム・ジュン・パイクやタイのリクリット・ティラヴァーニャを例に挙げてきました。
 それは、サルマネと言われる日本の現代美術に比べて韓国やタイのアーチストには国際性があるからです。

 国際性とは何か?

 パイクにはテレビ・ブッダ(仏陀)と言う古い仏像を扱った作品がありますし、ティラヴァーニャにはタイ・カレーやパッタイ(タイ風焼きそば)があり、なおかつ非常に宗教的な約束事を数多く作品の中に使っています。

 前に「ゴスペラーズ」の記事で書いた音楽の例えで言えば「現代美術」というのはクリスマス・ツリーの世界大会のようなものですから、芸大出のアーチストがどんな超絶テクニックを使って最新流行のクリスマス・ツリーを作っても、キリスト教の信仰が無ければキリスト教の国の人にはサルマネにしか見えません。
 世界大会でグランプリを取ることは出来ないのです。

 しかし、そこに芸大も美大も出ていない日本一の門松職人の作った門松(笑)を出品すれば、グランプリや特別賞を取ることが出来るのです。
 それが国際性です。

 そして、その日本一の門松職人こそが大西がこのブログにくり返し書いてきた、ボーメなのです。

 日本の若いアーチストには、この事をしっかりと考えてもらいたいと思います。

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 フランスのベルサイユ宮殿に飾られる日本一の門松職人の門松(笑)

 PS: ボーメについては「村上隆フィギュア」で検索すると、多くのサイトがヒットします。

さよなら九段下ビル 2

 芸大グループの桐生眞輔の作品。

out of the 90s 2000s

さよなら九段下ビル

 「九段下アトリエ」の展覧会は全部で6つありました。
 その中の芸大グループの展覧会のタイトルが「さよなら九段下ビル」だったのです。

 8人の作家が参加し、それぞれ素晴らしかったのですが、特に印象的だったのは桐生眞輔です。

 昨年の記事で度々出てきた「インスタレーション」という言葉は実は多くの現代美術に当てはまるのですが、彼の作品もそうです。

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 これが桐生の作品です。

 作品のテーマはズバリ「九段下ビル」です。

 九段下ビル最後の住民をモチーフにこの建物に流れた80数年の時間を表しています。
 一つの独立した小さな部屋に住民の写真が掲げられ、録音された住民の声(九段下ビルにかける想い)が繰り返し流れます。

 最後の住民が80才くらいの老人だともっとよかったのですが(笑)それは桐生の責任ではありません。

 声や音、という要素は実体が無く、後から後から流れては消えてゆくものですからインスタレーションという概念とは相性がよく、サウンド・インスタレーションという言葉もあります。
 インスタレーションはあくまでもテンポラリー(一時的)なもので絵画や彫刻のように永続的なものではありません。

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 桐生の作品は東京MXTVでも大きく取り上げられました。

 アナウンサーのインタビューを受ける桐生(左)。
 右は作家ではなく作品のモデルになった人です(笑)

2016年

 明けましておめでとうございます。
 2016年ですが、2011〜12年の九段下ビルの話を続けてしたいと思います。

 この天使のような少年は「星の王子さま」のサン=テグジュペリです。

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 あけおめコメントも待ってます。

プロフィール

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Author:FC2USER776756SGE
FC2ブログへようこそ!画家の大西信之です。日本とアメリカのファインアートとポップカルチャーに興味があります。最初は自分の仕事、ゆくゆくはその他の事柄についても取り上げていきたいと思います。

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