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スコット・モリエーロ 3

 スコットは当時、日本のアニメを中心とするポップ・カルチャーを扱う店をニューヨークに2店、ボストンに1店持ち、日本とのトレーディング(貿易)でも大きな利益を上げていました。
 大西にとって幸運だったのは、スコットの店で最高の売り上げを記録していた伝説のアニメ「オネアミスの翼」(Wings of Honneamise)のオープニングとエンディングを大西がやっていたこと、スコットがアニメのみならずファインアート、中でも現代美術に非常に詳しく、アニメで稼いだお金で若く才能のある現代美術作家を何人も応援していたということです。

 スコットは直ちに店のパソコンで大西の展覧会を宣伝するためのポスターを作り、店の外と内の一番目立つ所に貼りました。

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 多くの人にそのことを宣伝し、本人もすぐさまSOHOのギャラリーまで大西の展覧会を見に来てくれました。
 大西のリトグラフを厳しい目で見て、大きくうなずくと、ニューヨークで一番と言われるステーキハウスに大西を連れて行きました。
 私の人生であれほど素晴らしいステーキは食べたことがありません。
 それは、スコットとの幸せな日々の始まりでした。

 PS: スコットも大西もゲイではありません。念のため(笑)

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スコット・モリエーロ 2

 スコットに初めて会ったのは1998年のことです。
 共通の知人がいたわけでも、誰かの紹介でもなく、全くの偶然の出会いでした。
 このブログの始めの方に少し書きましたが、ニューヨークのギャラリーでようやく展覧会ができることになり、そのカードを街中の人に配っているときでした。

 容姿の良くない(アメリカではアーチストの容姿も非常に重要です)東洋人のカードは中々、人に受けとってもらえず、疲れ果てていた頃にスコットの店に入ったのです。
 スコットは私の話を聞くと「よく、私の店に来てくれた。あなたに会えてとてもうれしい。今日は朝からいい予感がしたんだ。ようこそ!ようこそ!ようこそ!」と信じられないような大歓迎をしてくれました。
 言っておきますが、このようなドラマチックなことはアメリカではめったに起こりません。
 私は本当に幸運だったのです。

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 スコットと初めて会ったニューヨークで。
 アメリカ映画に出てくる殺し屋のような格好をした人でした。
 

スコット・モリエーロ 

 大西はアメリカで数えきれない程、沢山の人にお世話になってきましたが、その中の一人がこのスコット・モリエーロです。
 スコットはアメリカで当時、人気の出始めた日本のアニメとポップ・カルチャーを扱う「クラッシュ・エンターテーメント」という会社を経営していました。

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 ニューヨークやボストンに店舗を持ち、一時期、飛ぶ鳥を落とす程の勢いで、アメリカと日本のメディアで最も注目されている経営者の一人でした。
 名前からも解るようにイタリア系で、いつもシャツもジャケットもタイもパンツもすべて黒という独特のおしゃれで、前職がボディ・ガードということもあり、非常に迫力のある人でした。

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 東京の大西の自宅で。
 スコットとは家族ぐるみの付き合いでした。

アメリカの現代美術 2

 90年代〜2000年代、大西はアメリカでどうすれば成功できるか解らず、ただやみくもに売り込みをしていました。

 ニューヨークでは片っ端から画廊を廻って売り込みをしていましたが全く相手にされず、サンフランシスコではギャラリーでの展示を足がかりに小さな美術館に売り込みをかけ、かなりいい所まで行ったと思ったのですが、最後の最後で美術館のエライ人が出てきて「大変、残念だが当美術館のコレクションはアメリカ人(American Citizen)の作品に限っている。作品はすばらしい。あなたがアメリカ人だったらよかったのだが」とワケの解らない理由をつけて断られました。

 ロサンゼルスのギャラリーではウチは抽象画しか扱っていない、と言われ、別のギャラリーでは日本人の抽象画は絶対ダメ、と言われました。
 余り腹が立ったので、最初のギャラリーにはリトグラフでオレンジ一色で刷った、イヴ・クラインのブルー一色の抽象画そっくりの作品を作って持っていったら「確かにこれは抽象画だ」と言ってヘラヘラ笑っていました。(もちろん、ダメでした)
 あの時はマジでブン殴ってやろうかと思いました。

 そんな頃、スコット・モリエーロに会ったのです。

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アメリカの現代美術

 日本の現代美術が世界のアート・シーンに華やかにデビューして、大活躍を始めた頃の話を書いています。
 それは、メジャー・リーグで野茂が切り開いた道に伊良部が、佐々木が、イチローが次々と続き、大活躍を始めた頃の野球の話によく似ています。
 しかし、野茂やイチローのようなスーパースターではない野球選手はその頃、アメリカでどのようにして戦っていたのでしょう?
 それを、これからお話ししましょう。
 野茂にもイチローにもなれなかった日本人野球選手、いや、アーチストの話です。

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 若き日の大西。
 そんなに変わってない?

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FC2ブログへようこそ!画家の大西信之です。日本とアメリカのファインアートとポップカルチャーに興味があります。最初は自分の仕事、ゆくゆくはその他の事柄についても取り上げていきたいと思います。

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